医療保険・がん保険は本当に必要?判断基準と選び方を紹介
私たちの暮らしの中で、いつどんな病気やケガが起こるかは予測がつきません。そんな「万が一」に備えるための手段の一つが医療保険やがん保険です。しかし近年、「医療保険は本当に必要なの?」「がん保険だけで十分では?」という声もよく聞かれます。

この記事では、保険加入を検討する際に押さえておくべきポイントや、選び方の基本をわかりやすく解説します。
公的医療保険のカバー範囲とは?
まず前提として、日本では誰もが公的な医療保険制度(健康保険・国民健康保険など)に加入しており、診療費の一部が保険でカバーされています。例えば、病院での診察や治療にかかる費用の多くは自己負担3割となっています。
さらに「高額療養費制度」により、1ヶ月の医療費が一定額を超えた場合、その超過分は国が負担する仕組みもあります。つまり、大きな病気にかかっても、自己負担額はある程度抑えられるのが現状です。
それでも医療保険が注目される理由
それでも多くの人が医療保険に加入しているのは、「実費でカバーできない部分があるから」です。たとえば以下のようなケースです。
- 入院時の差額ベッド代
- 通院時の交通費
- 先進医療による治療(例:陽子線治療)
- 長期間の治療に伴う収入減少のカバー
特に働き盛りの世代にとっては、病気やケガで長期離脱するリスクに備えて、収入の減少を補う保障を求めて保険を検討する人が多いのです。
医療保険が「必要な人」と「そうでない人」の違い
医療保険が必要かどうかは、その人の経済状況、家族構成、職業リスクなどによって異なります。
医療保険が「必要」と考えられるケース
- 自営業やフリーランスなど、公的な傷病手当金がない職種
- 貯金が少なく、急な出費に対応できない
- 子育て世代や住宅ローン返済中など、生活コストが高い家庭
医療保険が「不要」と考えられるケース
- 貯蓄が十分にあり、自己負担分をカバーできる
- 医療費のかかるリスクが少なく、予防に力を入れている
- 入院や通院による生活費の補填が不要な家計状況
つまり、万人にとって必須とは限らず、自分のライフスタイルやリスク許容度を見極めて選択することが大切です。
がん保険は必要?医療保険との違いは?

がん保険は、がんと診断された際にまとまった一時金を受け取れるタイプが主流です。医療保険でもがんに備えることは可能ですが、がん特化型保険のメリットは以下の通りです。
- 通常の医療保険ではカバーしにくい長期通院や再発時の保障がある
- 自由診療や高額な抗がん剤治療への対応がある
- がん以外の病気とは分けて補償内容を設計できる
がんは再発や長期治療のリスクがあるため、一般的な医療保険だけでは不十分と感じる方にとって、がん保険の加入は安心材料になるでしょう。
保険選びで失敗しないためのチェックポイント
保険は一度加入すると見直しが難しくなるため、加入前の検討が非常に重要です。以下のチェックポイントを参考に、自分に合った保障内容を見極めてみてください。
以下にご要望の内容を比較しやすい表形式でまとめました。
チェック項目 | 内容のポイント |
---|---|
入院日数の上限 | 短期入院が主流だが、長期入院に備えたプランがあると安心 |
通院保障の有無 | 退院後の通院が長引くケースも多く、保障範囲の確認が重要 |
先進医療への対応 | 高額な治療費に備えるため、先進医療特約の有無を確認 |
保険料の長期的な負担水準 | 若年時は安くても、将来的な負担が重くならないよう無理のないプランが理想 |
がん保険のタイプ(診断一時金型) | 診断時に給付される一時金タイプが主流。通院保障とのバランスも考慮すべき |
保険は「選択と見直し」が重要
医療保険やがん保険は、加入していれば安心というものではなく、「何のために加入するのか」を明確にした上で選ぶ必要があります。また、ライフステージの変化(結婚、出産、転職など)によっても必要な保障は変わります。
一度加入した保険も、定期的に見直すことで、無駄な保険料を抑えたり、必要な保障を補ったりすることが可能です。保険の比較サイトや無料相談サービスなどを活用するのも、賢い方法の一つです。